3CXは、V20 Update 7 向けの HotFix版(Build 20.0.7.1080)をリリースしました。

3CX V20 Update 7 HotFix(Build 20.0.7.1080)リリースのお知らせ

●概要 3CXは、V20 Update 7 向けの HotFix版(Build 20.0.7.1080)をリリースしました。 本HotFixでは、以下の機能に関する安定性・保守系の不具合が修正されています。

  • アウトバウンドルール(第2ルート)
  • ボイスメール通知(MWI)
  • TimescaleDB メトリクスとディスク使用量
  • FTP/FTPS バックアップ
  • キュー呼の終了制御
  • 年度をまたぐ祝日設定
  • ファームウェアダウンロード

対象:V20 Update 7 以降へアップデート可能な全環境 推奨:Update 7 またはそれ以前のビルドをご利用中のすべてのシステムで適用

●アップデート適用推奨について

本HotFixは、主に「安定性」と「運用性」に関わる不具合をまとめて解消するメンテナンスリリースです。 特に以下に該当する環境では、影響が顕在化する可能性があるため、早期の適用が推奨されます。

  • 複数のアウトバウンドルート(第2ルート以降)を運用している環境
  • カスタムSMTPサーバー(認証なし)でボイスメール通知を運用している環境
  • 長期間の運用によりメトリクスDB(TimescaleDB)の容量が増大しやすい環境
  • FTP/FTPSで定期バックアップを取得している環境

●修正内容

■ Outbound Rule – 第2ルートが利用されない問題

ログレベルを低く設定している場合、2番目のアウトバウンドルートが使用されず、発信が期待どおりに行われない事象が発生していました。 本HotFixにより、ログレベルの設定にかかわらず、全てのアウトバウンドルートが正しく参照されるように修正されています。

■ Voicemail Indicator(MWI)が更新されない問題

認証なしのカスタムSMTPサーバーを利用している場合に、一部の環境でボイスメールインジケータ(MWI)が遅延したり、更新されないケースがありました。 本HotFixにより、MWIが安定して更新・配信されるよう改善されています。

■ TimescaleDB ディスク使用量の増加

特定の条件下において、メトリクス用のテーブルが制御されずに増加し、ディスク使用量が肥大化する可能性がありました。 本HotFixでは、圧縮・保持期間・クリーンアップ処理を改善し、長期運用時のディスク使用量が安定するよう調整されています。

■ FTP/FTPS バックアップ失敗

Update 7 で導入されたライブラリの問題により、FTP/FTPS 経由のバックアップジョブが失敗する不具合が発生していました。 本HotFixにより、すべての転送方式(FTP/FTPS を含む)でバックアップが正常に完了するよう修正されています。

■ 無人状態のキューで呼が終了しない問題

キューが実質的に「無人」となった場合でも、呼が適切に切断されないケースがありました。 本HotFixでは、キューの状態をより適切に判定し、無人となったキューの呼を正しく終了させるロジックに改善されています。

■ 年度をまたぐ祝日の処理

1年の境界をまたぐ形(例:12月末〜翌年1月初旬)で休日が設定されている場合に、祝日が正しく解釈されないケースがありました。 本HotFixにより、年をまたぐ休日設定も正しく処理されるように日付処理が調整されています。

■ ファームウェアがダウンロードできない問題

バックアップ処理の過程で、古いファームウェアファイルが誤って削除され、その結果としてファームウェアのダウンロードが行えない事象が確認されていました。 本HotFixでは、必要なファームウェアファイルが適切に保持され、問題なくダウンロードできるよう修正されています。

●アップデート方法

自動更新が有効な場合

システムにて自動的にHotFix(Build 20.0.7.1080)がインストールされます。 特別な操作は不要ですが、適用状況を管理コンソールから確認されることを推奨します。

自動更新を無効にしている場合

  1. 管理コンソールにログイン
  2. 「システム > アップデート」を開く
  3. 一覧から 「Update 7 – 20.0.7.1080」 を選択し、インストールを実行

●参考リンク 3CX公式ブログ – Update 7 Hotfix(Build 20.0.7.1080)

※本情報は、CCアーキテクトが日本国内向けに要約・再構成したものです。

※クラウドサービスをご利用のお客様は、弊社側で検証の上、定期メンテナンスにて本HotFixの適用を順次実施いたします。

※オンプレミス環境をご利用のお客様は、上記手順を参考に、管理者様にてアップデートの実施をご検討ください。